MAGNeT NEWS 2000年11月16日号

おかげさまで、MAGNET2周年記念パーティー「満二祭」を無事に終わる事ができました。
これも、みなさまのおかげと、感謝しております。
当日は、じつに関係者合わせて、約150人の方にお越しいただき私をはじめスタッフ一同、感謝が絶えませんでした。
不手際な所もございましたが、本当にみなさん、ありがとうございました。
これからも、「エキセントリックBAR・MAGNET」をよろしくお願いいたします。

   MAGNET mama
             幕戸 成子


MAGNETオープン2周年記念パーティー
    「満二祭」の舞台裏

思えばこの堂山に根を下ろし、お店を空けたのが2年前。
今は「祭り」も終わり、季節も冬本番にむけての準備中といった所ですね

当日は、じつに関係者を含め約150人の方にお越しいただきみなさん、本当にありがとうございました。
昨年は、席数わずかに8席小さなBOXが一つと言う小さな小さなMAGNETで椅子をすべて表に出しての「オールスタンディング」で開催しましたね。
これは、なにがなんでも記念すべき一年目はすべて自分達の手でやり抜くって言う3人の強い決意から来たものでした。
会場も「ココがMAGNETだから」と一年間やって来たこの空間にこだわったものです。

なんとそんな小さな空間にもかかわらず、一晩で約100名と言う大変な人が来てくれました
感謝の気持ちが、あふれた一夜でしたね
しかし、満員電車状態が数時間も続き、座る所や、手に持っているグラスを置く所も無くお客様にとっては辛い状態が続いたのです。
廊下で飲んでくださったかたもいましたね!みなさん本当にMAGNETの満一歳を祝ってくれる為にこの状態でも店内に入って来てくれました

今年は昨年の反省を込めて、大きな会場を借りようと言う事を考えました。
昨年の様な状態ではやはり「感謝祭」の観点から見ればあまり良くはありませんからね。
しかし、ちゃんとしたイベント会場は時間貸しだし、ましてや時間をくぎってするのはお客様の都合もありますから、やりたくありません。
そのうえもし、一晩(その店の営業時間いっぱい)借りた場合は、途方も無い金額の請求がきてしまい、MAGNETの満二祭に来てくれるお客様に大きな負担をかけます。
これでは「感謝祭」の意味がありません。
しかも会場が遠いとそこでも問題がでますしねー問題山積みです・・

そこから、じつに1週間前までかかり入念に計画を練り直し、ある方法でノリきりました。
必殺(?)のその方法とは!?
MAGNETの入っているビルには色んなテナントさんが入っていますが最上階の「スカイラウンジ」のような「一番広い店舗」は借り手が着かずいつもあいています。私はココに目をつけて、下調べをしました。
どうやら、中は思った通り広く、窓付きで夜景も(少し)見えるお店でした。
カウンターがながーく窓に向かって伸びていてこの席数だけでも18席くらいですこれだけでもかなり広く、余裕があります。
そのほかにBOXが3セット有り、机を動かすとひろーい空間も出来ます。
この空間は込んできた時に物を言います!立食パーティーのごとく、グラス片手にってのもこんな空間があればOK!ですしね。
その上、エントランス付きの入り口は豪華の一言!お花なんか沢山おけます。
MAGNETではせっかくいただいたお花も置く所がなく、仕方なく店の前に置いたら他店のおばちゃんが「待ってました」とばかりにむしり取っていきます!
べつに持って行かれるのは縁起物ですから良いのですが、あまりにも「早かった」ねー中にはあたしが見てない物もありましたしね。(笑)

うちのビルではやはり「一番」の店舗です!しかしそれゆえに家賃も高く借りてがつかずにいつも開いているのです。家賃は目が出るくらい高く、その上、今言ったような店内ですからBARかスナックのような「カウンターメイン」のお店しか出来ず、高い料金で商売できるラウンジの様なお姉さんの接客業が出来ません。 ゆえに家賃が払えずに出ていくみたいなんですバブル全盛の頃はこんな店が沢山あったのでしょうねー「高級BAR」なんてBARじゃないよー。しかもここで無理って私は思いますねーこの先も繰り返しだろうなーこんな店舗は・・・・
でも、もしココが「一晩だけ」借りれたら最高です!
なにがなんでもって気持ちと、よーく考えてって気持ちが交差します。

先ず手始めに管理会社(これは同じビルだから楽勝で解ります!しかも顔見知り)に聞いてみました。
こたえは「限りなくNO」でした。まぁ当たり前か・・・・・そんな事あんまり聞かないもんなぁ・・・
でもやっぱりあきらめきれません!満二祭の為に、あらゆる可能性でチャレンジです!
袖の下まで使ってついに「親会社に話してみてあげるけど、後はしらないぞ」までこぎつけました。
結果は少し高くは付きましたがなんとかOK!をもらえました!
うれしぃーーーーーーー!の一言です!
なんとか現実味を帯びてきた「幻城」計画!!
(一晩だけの私達の「お城」なのでこの今は名も無い店舗の事を「幻城」って呼ぶ事にしました。)

でも、まだまだ難問は続きます! なんとこの店長い事開いているので、すっかり「倉庫」と化していました。あらあら・・・
はじめて中を見た時は、あまりの「汚さ」に愕然としましたね。
他店の荷物(ラウンジの椅子が約30ケ位?)や机、流しまでほうりこんであります。
ほこりも凄くて、鏡なんかは顔も映らないほど曇っていました。
そこで、中を「ピカピカに大掃除する事を条件に借り賃を少し安くしてもらう交渉」をもちかけ押しと「色気???」でこれもクリアー! これでお客様のパーティー参加料も、安くなります。
良かった!昨年同様の料金でなんとか成りそうです!
もし業者入れたら高くつくしねー(笑)向こうさんも助かるでしょうしこちらも助かります。
でも、お掃除は大変そうね。がんばらなければ・・・
しかも、家と同じで使って無いと痛むのよね−!こう言う所って特にそう。
水道と電気だけは、ご好意で使っても良い事になりました。

前の日に鍵をもらってからが本当の「戦い」でしたよー
なんせ凄い荷物です! お友達2人にバイトをお願いしての大作戦の始まりです!
先ずは、荷物を、夜逃げした別の店(汗)にすべて運び出します(この空間も借りました)
そして、当日は朝からひたすら「大掃除」です!もう手は荒れ放題(笑)この時点でくたくたですよー
顔も移らないほど汚れた鏡も、触るだけで真っ黒になってたカウンターも、
つかなかったトイレの電気も夜景の見える大きな窓も、みーんな「ピカピカ」です!
堂山一(?)のお店の誕生です! 私は以前から「夜景の見えるBAR」が何時かはやりたいって話してたでしょー
私の「夢」のお店。今までがんばってきたお祝いに神様が「一晩だけ」その店を私にくれました。
この、今は名も無い店。 私達の一夜限りの「幻」。  「幻城」・・・ 
一晩だけ、ニューハーフの従業員4人を抱る夜景の見える大きな店のmamaの気分を味わえる事にもなります。どんな贈り物よりも、わたしにとってこれが一番の「お祝い」でしたよー
いつかはきっと!!っと思っていた夢を、少し早めに一夜限りだけど、見ることが出来たみたい。

さて、開演の時間が迫ります!BGMも無いこの店に静菜ちゃんが自前のスピーカーを持ち込み配線類は現地で作ります。 電子レンジや、お酒類、大量の食材を持ち込み、準備に大いそがしです!
お寿司の出前が遅れたりと小さなトラブルは後をたちませんでしたねー
製氷機が無いので、アイスBOXを使いMAGNETともう一つの店舗から氷をピストン輸送します。(重い〜)
ある程度出来た所で、バイトの友人に後をまかせて、大急ぎでお風呂とお化粧をしに一時帰宅です!
この時間のなんと短く感じられた事か!もう、お化粧も大急ぎです!(笑)
そして、pm:8:00少し前にこの日の為にオーダーしていた衣装に着替えて(この衣装は好評でしたね!また近い内に着ますね。)
恒例の儀式を行います。それは「ドンペリで乾杯」を私達だけで行う儀式なんです。
いままで歩んできた道をふりかえり、そして新しく進む道を歩いていく為の決意表明。
来年必ず乾杯しよう!って言う私達の誓いの確認の場でもあるのよ。
そして、定時の8:00を少し過ぎて、「満二祭」がいよいよスタートしました。

送られてくる沢山の花、花、花、花、は広い店内で鮮やかに輝きます。
昨年は、せっかく花を送ってもらっても店内に飾る事もできず廊下に置かれていました。
先ほども言いましたが中には私が見ることもなく持っていかれたお花もあり、少し寂しかった様に覚えています。でも今年は大丈夫です。
なんと言ってもひろーい「幻城」です!何人きても大丈夫よー!
(って言うものの、一時は瞬間40人以上の人が店内にいたために凄い事に成りましたけど・・)

あっと言う間に夜明けになりました。
窓がある幻城は外の夜明けの様子が良く解ります。
新しいスタートの朝がきました。
店内には未だお客さんが残っていましたが、今年も私の挨拶で終わろうと言う事になっていました。 一夜限りの幻城も、いよいよ終わりです。
感動と感謝の気持ちをこめて、私はカウンターの中から、満二祭の終演を告げる挨拶を始めました。

「みなさん、今日はどうもありがとうございました。これで満二祭を終わらせていただきます。本当にありがとうございました。」

                    MAGNETmama
                      幕戸 成子(まくど なるこ)ちゃんなのっ!

さーて満二祭の始まり始まり・・・・

19時50分 私たちは沖香住ちゃんに作ってもらった今日のための衣装に着替えるため3階のマグネットにいました。ここで20時になったらシャッターを開け、今日のパーティ会場を知らせるというアイデアでした。
しかし、なんとすでに20時前には、お店の前にすでに行列が出来ていたのです。どうしてもシャッターを開けなくてはいけないという理由ができ(そうこの日はお花とかがたくさん送られてくるのでした)シャッターをちょっとだけ開けたところを外で待っていたお客さんに知られてしまいこの作戦はいとも簡単に失敗してしまったのでした。
とりあえず、私の典ちゃんはこの日の会場である7Fへ上がります。そして冷蔵庫で冷やしておいたシャンパンを取り出し、乾杯の準備をして、ママを待ちました。
しばらくして、ママがやっと会場に到着です。そして、すぐさまこの日のために一年間マグネットで眠り続けたドンペリの栓を抜いて、ママ、典子ちゃん、私、そしてパーティのお手伝いをしてもらう、ひろのちゃんと、木村愛ちゃんとで、一年間の無事とバーティの成功を祝い乾杯をしました。
この昨年の満一祭から続いている儀式が終わるとすぐに、扉が開かれ、いまかいまかと扉の前で待ち続けたお客様がどんどん入って来られます。
今年の第一号は、2年連続で、白鳥美香さんでした。広いカウンターはあっとゆうまに満席です。
もうそれからは戦場です。飲み物もどんどん出ていきます。冷蔵庫の中に用意していたビールやZIMAがあっという間にでていき、補充しても補充しても足りません。冷蔵庫で冷やすには限界があるので、ポールに氷水と塩を入れて、冷やします。たくさん用意した食べ物も1時間も持たないうちに、なくなってしまいました。お寿司なんか、カウンタに並べた瞬間に消えていきます。私は次々と料理をだしていきましたが、3時頃には用意した食べ物が全て終わってしまいました。せっかく料理を楽しみに来てくださったお客さますみませんでした。
23時半くらいになると、いつものマグネットの様にお客さんのピークになりました。マグネットの4倍はあのうかというあの広いフロアがまっすぐ歩けないほど人人人で埋まってしまいました。40人以上の人が集まっていたでしょう。
そして2時頃からだんだん、スタッフの顔にも疲れがでてきました。特に日頃カウンター仕事になれてない、当日スタッフ達はとても辛そうです。私も足がだんだん棒のようになってきました。
私の服はキャミソール型だったのですが、服が大きく(胸が無いからか)すぐに肩紐が落ちてしまいます。しかたなく、チューブトップにしていました。みんなからはお風呂上がり?って笑われていました。
4時を過ぎてもまだまだお客さんが入ってきます。そして窓からは空がだんだん白んで来るのがわかります。結局最後のお客様をお見送りしたのは、朝7時を過ぎていました。私たちはもう足が痛くていたくてしかたありませんでしたが、一足の充足感に満ち足りていました。本当にひろのちゃん、愛ちゃん、慣れない仕事お疲れさまでした。そのあとのお掃除まで手伝っていただき本当にありがとう。またたくさんの方々にきていただいてとても嬉しかったです。これからも愛されるマグネットになるよう満三祭に向け頑張っていきたいと思います。
                            静菜



THE MAGNET’S 話の話(第5回)

トイレの話

女の子3人(?)でやっているお店ですから、お手洗いは特にキレイに気をつかう所です。MAGNeTはお店を開けるときから「キレイなトイレ」を常に心がけていました。でもそこは「夜の酒場」の事。ついつい酔っぱらう事は日常茶飯事。洋式トイレのMAGNeTは女子やあたしたちには良いけれど男子それも特に酔って足元の定まらない方にはちとつらい!!いきおい余って「場外」なんてのはよくある事。そんな時でも私たちスタッフはいつも「綺麗に」がんばってます。でも辛い日もあるのヨこれが・・・トイレ内にドーンと張ってある「立ち小便禁止」のステッカーはそんな気持ちとシャレを込めて成子ママが貼ったもの。男子のみなさーん!たまには「座って」いたすのも違った景色が見れてよいかもヨ。

藤村典子的GAY術

私、藤村典子がお送りする藤村典子的GAY術!!第3回はマグネット的いいもの・・・オリジナルつめきりです。

持っていない人はこの絵で我慢してね!          感想お待ちしています!!

のつくだに 藤村典子的エッセイ (第12回)

「満二祭」盛況のうちに終える事が出来とてもうれしかったです。
ですが、終わってみると身体が動かない。疲れが限界まで溜まってしまったという感じでしょうか。
納得のいく疲労とは言え、いつまでも疲れをこのままにしておく訳にはいきません。
ママが早速お風呂にお湯をはり、足をお湯に浸けています。私と静菜ちゃんは、お風呂に浸かる事にしました。
この時は、日本人に生まれてきてよかったと心底思いました。お風呂に疲れた身体を浸していると疲れが少しお湯に溶けていっている、そんな感じがしていました。
お風呂に入っていて、湯船でついついウトウトしてしまったのですが、これも疲れていたからですよね。
「満二祭」の「あとの祭り」でした。

                 おしまい

MAGNeTニュースは、皆様からの投稿をお待ちしております。

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